生活保護の受給者が死亡した場合はどうなるのでしょうか。今回は葬祭扶助について解説します。

生活保護の葬祭扶助について

生活保護制度の中には死亡した場合にまかなってくれる葬祭扶助というものがある。

1.葬祭扶助の範囲は?
■検案
■死体の運搬
■火葬又は埋葬
■納骨その他葬祭のために必要なもの

2.葬祭扶助対象者
■死亡した生活保護者の葬祭を行う扶養義務者がいないとき。
■葬祭を行う扶養義務者がなくその遺留した金品で、葬祭を行うに必要な費用を満たすことのできないとき。
※葬祭を担う第三者がある場合にも、この制度をもって実質的費用支弁が行われる場合がある。
3.葬祭扶助の受給
■葬祭扶助は、原則金銭給付。しかしこれによることができない、これによることが適当でないときや保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によって行なうことができる。
■葬祭扶助のための保護金品は、葬祭を行なう者に対して交付するものとする。

生活保護者が死亡した場合は福祉事務所に届けることになりますが葬祭扶助についても詳しく説明してくれます。葬祭扶助について詳しくお知りになりたい場合は生活保護者の地域を管轄する福祉事務所へお問い合わせください。

身寄りのない生活保護者が死亡したら?

寂しい話ですが、人間は死ぬことから逃れられません。「地獄の沙汰も金次第」と言っても、本当に地獄があるのかどうかも分かりません。金持ちだろうがあまりお金がなかろうが、死ぬ時は死にます。生活保護の方が亡くなられた場合は、葬祭扶助というものが受給され、色々とサポートが得られるのは記載した通り。ただ、これは一般的な生活保護者の場合でして、例えば誰も身寄りがいない生活保護者の場合はどうなるのでしょう?

➀ケースワーカーが親族を探して生活保護を受けている方が亡くなられた連絡を行います。戸籍調査などを行い電話番号などを辿って親族を調べますが、天涯孤独な方や親兄弟が既に亡くなられたケースなどもパターンは様々。親族が見つかった場合は、葬儀や火葬などお葬式の手配から遺骨の引き取りまでを依頼するのですが、色々と事情があって引き受けてくれないケースもあります。そういった場合はケースワーカーさんが取り仕切ることに・・・。

➁身寄りがいる場合だと、死亡届を提出すれば火葬をすることができます。逆に身寄りがいないと火葬ができないんです。ただし、家族・親戚でなくとも、家主さん、地主さんなどは死亡届出人になれるので、ケースワーカーさんはその方に依頼し、病院で死亡診断書を書いてもらいます。これで福祉事務所へ死亡届を提出し、ようやく火葬の許可がおり、やっと葬儀を執り行うことができるんです。

 

 

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