「生活していけない」「生きていくのにやっと」という生活水準の場合、選択肢の一つとして生活保護を受けても良いのではないかと思います。生活保護は国民の権利として制度があるため、必要な時はその制度を有効に活用させていただいても何の問題もありません。生活保護を受けるのは「恥」「恥ずかしい」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、税金を納めている以上構わないと思います。
ただ、生活保護の申請をするにあたっては、基本的な条件がいくつかあるので、簡単に書き記しておきます。
①扶養、扶助してくれる三親等の親族がいない。
②預貯金もほとんどなく、不動産、株などの売却可能な資産を保持していない。
③病気や怪我などで、体が不自由で働けない。
というこの条件をクリアーしており、さらに居住地域の最低生活費に満たない場合は、生活保護を申請することができます。実際、生活保護を申請することは誰にでもできますが、上記の条件のどれかがあてはまる場合は、「まずは資産を生活費にまわしてくださいね~」と言われ、門前払いされるのがオチです。
では、どのような形で生活保護の申請をすれば良いのかを具体的に解説します!
①福祉事務所に相談
まずは自分が住んでいる市役所や区役所などの福祉事務所に相談をしに行きます。窓口に行き「生活保護を申請します」と伝えます。その際に「今自分がいかに困窮しているのか」ということを証明するほうが話が手っ取り早く進むので、可能ならば証拠になるものを持参して説明することをお勧めします。
【例】年金証書、給与明細、預金通帳、雇用保険受給資格者証、診断書、障害者手帳など。
②生活保護申請に必要なもの
これはケースバイケースで異なるので、全ての方にあてはまる訳ではありませんが、基本的にだいたいこんな感じで必要ですよ~というニュアンスで記載しておきます。必ず必要なもの、時として必要なものを分けて記載します。
【必須】
★生活保護の申請・申告書(福祉事務所にあります)。
★運転免許証、マイナンバー、パスポートなどの本人確認ができるもの。
★健康保険証。
★印鑑。
【状況によって必要】
★収入に関係する書類(預金通帳)。
★年金手帳。
★離職票。
★診断書・・・など。
があります。この時に収入がある場合は、給与明細書などが必要になります。
③生活保護に必要な調査
申請するのは簡単ですけど、通るのが難しいのが生活保護。ここから、様々な項目をチェックされます。
★資産調査:本当に貯金は無いのか?車や不動産、その他売却したら高額になる資産を持っていないか?
★就業調査:本当に働けない状態なのか?怪我や病気の具合を調査されます。
★扶養調査:親族で扶助してくれる人がいないのかどうかを調べられます。
★生活状況調査:家庭訪問があり、家、家財の調査をされます。
★公的制度調査:実際、他の公的な制度を利用できるかどうかを調査。
★借金調査:現在、お金を借りているのかどうかなどを調べられます(※借金があるからと言って、生活保護申請ができない訳ではありません)。
➃生活保護の可否が決定
上記のような調査を徹底的に行い、保護の受給の可否が決まります。だいたい2週間から1ヵ月以内で結果が出ます。通知方法は電話か郵送です。郵送であれば「保護決定通知書」または「保護申請却下通知書」のどちらかが届きます。もし、後者の書類が来た場合は、不服申し立てを行えます(再審査)。