昔はダダ漏れだった個人情報ですが、ここ十数年くらいで企業側も我々も、情報漏えいに関してかなり過敏になっています。誰しも自分の情報を知られるのは嫌なので当然ですが、それは生活保護者だって同じこと。病気、怪我、その他理由は色々とありますが、生活保護を受ける際には福祉事務所から色々と調査が入ります。それすら嫌なデリケートな問題なのに、第三者に知られてしまうケースが多々あり問題になっています。生活保護者の情報はダダ漏れでいいのでしょうか?
「生活保護者もプライバシー保護される権利がある」
わざわざ言うまでもありませんが、人権として個人情報は保護されるべきことです。生活保護を受給する際は、福祉事務所が色々と調べますが、その時に個人情報保護の捺印を要求されます。これは「あなたの情報を勝手に見ますよ」という訳ではなく、場合によっては「あなたの許可を得て、調べさせてもらうこともありますよ」程度のことなんです。だから、ケースワーカーが勝手に調査したり、誰かに話しをしたりするのはご法度ですし、状況によっては担当者が処罰されるケースもあります。
生活保護を受給しており、肩身の狭いという思いをされている方も多いでしょう。しかし、生活保護制度は国が行っている施策ということもあり、次へのステップとして一定期間活用させてもらうのは悪いことではないと思います。
果たして「事故」なのか「事件」と言っていいのか分かりませんが、ケースワーカーさんが生活保護者の情報を紛失、流出、漏洩してしまったケースは結構あるんです。
■北海道で生活保護の公文書を、市職員が持ち出して情報が流出した(これは事件ですね)。
■郵便局員が誤配達をしてしまい、近所の方に生活保護者と知られてしまった。
■自動車の屋根の上に個人情報が入った資料を置き忘れて発進し、一時紛失させてしまった。
■福祉事務所の職員が不動産管理会社に漏らし、その後入居を拒否された。
という事例があり、枚挙にいとまがありません。郵便局員の誤配達はダメですよね。自動車の屋根の上に置きっぱにしていたのは、どういうことでしょうか?個人情報をぞんざいに扱っているように見受けられます。ただ、不動産会社の件に関しては微妙ですね。生活保護の方が住宅を借りる場合は、住宅扶助(支払い)があるので福祉事務所と不動産会社が連絡を取り合わなければいけないのではないかと思います。ですので、これに関してはやむを得ないのではないでしょうか?(正確なところは申し上げられませんが)。また、入居を拒否するというのは、何か事情があってのことでしょう。
というように、色々と事故、事件がありますが、個人情報というのは保護されるべき皆が持っている権利です。福祉事務所の方々及び関係者以外に知られないよう、きちんと管理してもらいたいものです。