年々増加傾向にある生活保護世帯。
2011年8月には生活保護受給者は200万人以上。
厚生労働省はどのような対策を考えているのでしょうか。
主に下記のようなことです。
(1)ハローワークや福祉事務所と連携した求職者支援制度
働く能力のある受給者への就労・自立支援の強化
(2)受給世帯の子どもの学習支援や進路相談の拡充
(3)電子レセプト(診療報酬明細書)を活用した不正受給対策―などを提案。
(4)医療扶助や住宅扶助の適正化
2011年8月に具体案をまとめるとしている。
※2019年現在では211万人を超えており、約163万世帯もの方が生活保護を受けています。
世の中は雇用も増えて、好景気になってきているとメディアでは伝えているところもありますが、実際儲かっているのはほんの一握りの企業だけでしょう。恐らく実感がわかない人がほとんどではないでしょうか?本当のところ景気が良くなっていれば、雇用も増えて生活保護者が減るのは間違いありません。でも、逆に保護者が増えているということは、やはり景気が回復してきているとは言い難いですね。
もちろん生活保護世帯にもその波は押し寄せてきており、平成30年、31年(令和元年)、令和2年の間に、生活保護の見直しがされます。母子加算なんか21,000円から17,000円まで減額されるんです。保護費を貰っているとは言え、4,000円の減額は痛い。その他住宅扶助の金額も少しずつですが、減額されていきます。これではどうやって生活していけばいいのかと思ってしまいますよね。
ただ、政府も黙って手をこまねいている訳ではないようです。効果があるのかないのかはさておき、いくつかの対策を考えているようです。
➀生活保護者の就労、自立の促進・・・一定額を仮想的に積み上げて、きちんと就職して保護を廃止しても良いと判断した場合に支給(まぁ、これは悪くないかも)。
➁不正受給対策の強化・・・自治体の調査権限の拡大。
➂後発医薬品(ジェネリック)の使用促進・・・指定医療機関制度の見直し(ジェネリックの原則使用はかなり不評)。
➃自立支援のための新法制定・・・就労支援、学習支援などの強化。
などなどあります。これが全てではありませんが、大きく分けるとこのようなことが考えられているようです。ただ、この対策で生活保護受給者が減るかどうかは分かりません。
少子高齢化が進み、高齢者ばかり多くなっている国の将来はきつい。元気に働ける若い方が少なく爺さん婆さんばっかりになったら、社会は回りません。全てが若い方の肩にかかっていると考えると、若者も嫌になるのは間違いありません。ですので、自然と高齢者の生活保護受給者は増えているし、働ける若者の保護者も増えてきています。
また、高齢者も富裕層と貧困層の二極化に分かれており、貧しい人はずっとしんどい思いをしなければなりません。貧しい高齢者でも働ける場があれば貧困から抜け出せますが、働く場すら無いということであれば、生活保護を受けるという選択肢くらいしか残っていません。実際、働く場所があれば社会保障費も削減できるので、雇用の拡大は重要課題ではないかと思います。